まだ、おとうさんとおかあさんがサンタクロースだったころのお話。

「サンタさんにプレゼント何お願いするか、手紙書いておきなさいね」

「うん」

私は便せんに向かった。

『サンタさんへ
きょねんは、プレゼントありがとうございました。
ことしは…』

ここまで書いて、ある考えが脳裏をよぎった。

なんか、図々しくない…?

どう書けば
控えめで感じのよい物欲書簡
になるのか、
この大きな矛盾の前で、幼い私は頭を抱えた。

苦悩した挙句、
はて。去年は何と書いただろうかと
過去にさかのぼることにした。

思い出した。

去年は前置きなんて書いていない。

ただ、『あむあむ』とか『せんせい』とかの
商品名だけを明記していたのだ。




この一年で
社交辞令が身についてる――――!!



私は、自分で自分におののいた。

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