〔書き出し小説 292〕変態型ペット



ホームセンターのペットショップで買った熱帯魚は、
油断するとすぐにフナに戻る。


〔書き出し小説 293〕整形遺伝



竹巣クリニック院長が「遺伝する美容整形」を開発した。

豊胸の手術をすれば、生まれてくる子も巨乳。
二重の手術をすれば、生まれてくる子も二重。


似ていない子供にビクつくことは、もうありません!



〔書き出し小説 294〕歩き続けた歩兵



コアラのマーチが、
ついに城門の前に到着した。


〔書き出し小説 295〕免疫



女性を未知のものに留めることが
対象に対する過度な期待を誘い、
ひいては性犯罪や形骸化した男女関係の温床になるのである。

そうした考えにもとづき、
男子校には一校に一体ずつ、
女のサンプルが配布された。


〔書き出し小説 296〕離婚保険



夫の浮気が発覚した際、理奈はほっと安堵した。

(入っててよかった、離婚保険……)


〔書き出し小説 297〕アカとミドリ



嘘つきのアカネさんは大の嫌われ者で、
幼少期から社会人、人の親になってからも
行く先々で壮絶ないじめに遭いました。

一方、嘘のつけないミドリさんも同様に
幼い頃から働きだし、さらに子供が物心ついてからも
各地で凄惨ないじめを経験しました。

これは、そんな二人が手を結ぶ物語。



〔書き出し小説 298〕繁殖する家電



コタツが子供を産んで、
我が家はミニコタツと2台になった。

「どうすんのよ、これ」

母は怒ったように困った声を出したが、
母の作る家庭は家電に快適なようで
うちにはミニトースターやミニアイロンやミニ洗濯機であふれている。



〔書き出し小説 299〕上階より



主婦の小野原可南子がベランダで洗濯物を干していると、
上の階から女子高生が飛び降りてきた。



〔書き出し小説 300〕アタッチメント尻尾



着脱可能なシッポが大手家電会社より発売され、
第三の腕として家事や仕事に利用が始まった。

キッチンでは米をとぎながらネギが刻め、
オフィスではキーボードを叩きながら引きだしがしめられた。



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