《本日のお客さま》 マナー

年齢:42歳
性別:女性
主な用途:人と人が軋轢なく過ごすための礼儀、行儀


正式にお目にかかるの、初めてですわね?
ごきげんいかが。

マナーでございます。

お暑うございますね。

汗の出る季節は荷物がかさばっちゃって、
ハンカチやら扇子やらお水やらって
もう忙しなくて困りますわね。ホホホホ。

でもこういった一つひとつが
公共の場での「作法」ですから、いたし方ありませんわよね?
そう思われますでしょ、ええ。



あ、アタクシ普段は
エチケットさんと仲良しですのよ。

彼女は上品で奥ゆかしくて礼儀正しくて…、
とっても素敵な女性です。

まぁちょっと引っ込み思案でおとなしいというか
内向的なところは否めませんけど。

その点、アタクシなんかは
他の方々との関わりが活動の場所ですから
こうして口うるさく色々お話させていただくこともありますけれども。


本当は、アタクシだって
申し上げたくて申し上げているわけではございません。
ご理解くださいね?

周りをよく見渡し、相手を思いやれば
自然とにじみ出てくるもの、それが私マナーでございます。

その場にふさわしい振る舞いを自ら読み取って行動する、
たったこれだけのことを皆さまが心がけてくだされば
アタクシ一人で十分、皆さんをお守りできたのです。

それが何ですかっ!


一部に心ない人々がいるばっかりに……
あの方が、あの方がのさばってばかりいるじゃありませんかっ!


……あの方って誰って?

…………ルール氏ですよ。


アタクシとルール氏はまったく別ものです。
断固、違います。
一緒になさらないでっ!

ルールが敷かれるということは
外部から管理されることを自らに許すということなのです。

マナーは自ら律する内なるものです。
アタクシは皆さまの心の中に居場所があるのです。

よろしいですかっ?
お困りになるのはご自分たちですのよ!?

あーしなきゃいけない、こうしなきゃいけない
って「いけない」って、
そんな義務感に駆られた親切がありますかっ。

近頃どこに行っても注意書きばかりで。

「お年寄りには席をゆずりましょう」
「ヘッドホンの音量は控えめに」
「エレベーターは降りる人が先」

あなた方は張り紙されねば分かりませんかっ。
分からないのですかと聞いているのです。

最近の若い者はとか、おばちゃんの態度はとか
マナー違反に属性は関係ありません。

いいですか?
だいたい人と人との関わりのなかで
いちばん大切なことは……(以下略)




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